ここにはかって、

「生活」があった、

そのハズ、

なのに、

なんにもないって感じて、

なんにもないからってシャッターを切った、

ぼくこそ、

なんにもなかった頃の印画、

ひしゃげたガス・メータが死んでいる、

自転車には応急処置をいまスグ!

それでも五月の日照りが不思議だった、

まるで、

イノチあるもの、

すべて包み込むよう、

老いぼれた世界まで、

日照りは五月の平等を失っていないのが、

どうにも解けない謎だった


めまいのする散歩